モバP「世界中にヒーローと侵略者が現れた世界で」part13
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301: ◆EBFgUqOyPQ[saga sage]
2016/10/18(火) 02:15:49.82 ID:nZ3oq+wSo

「……本当に、なんて失態……っ」

 APは今頃駆けつけて、自らの本拠地に入って行く自らに嫌気がさす。
 本来ならば守れねばならない人の近くにはおらず、こうして既に事が起こった後にのこのことと表る自分が腹立たしいのだ。

――少し、お使いを頼まれてはくれないか?

 TPが大事な会議の直前に言ってきた言葉。
 APの仕事は警護であり、その対象であるTPの傍を離れることなどあってはならない。
 たとえその本人からの頼みであってもAPには承諾しかねることであったが、ちょうどその会議は米国のヒーロー団体との会議であり、警備は十分であったのだ。
 その警備の戦力だけならば優にAP一人分などまかなえるほどのものである。結果として、TPに強く頼まれたこともあってAPはその頼みを承諾してしまったのである。

「……その結果がこれだ」

 ほんの本部を離れて数十分間。たったそれだけの期間に状況は一変している。
 仮にAPが居たからといって何かが変わるわけではなかったが、それでもこんな状況にTPの傍にいられなかったことこそが彼女にとって問題なのだ。
 APにとってそれは護衛失格に等しい。それで許されるのならば自ら腹を捌くことすら厭わないだろう。
 だがそんなことに意味はない。彼女もそれを理解しているからこそ、苛立ちながらも戻ってきたのだ。

「……行きましょうキン。入り込んだ害虫がどれだけいるのかは知らないけど、まとめて掃除すればいいだけ。

ただ……いつも通りにするだけよ」

『ハーイ』



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