モバP「世界中にヒーローと侵略者が現れた世界で」part13
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29: ◆EBFgUqOyPQ[saga sage]
2016/05/07(土) 18:19:40.97 ID:glNSs2qCo

 今回は、港の時とは違う。
 港の時のアーニャの暴走は、器から力が溢れているような感じであり、それをその器に抑え込むような感覚であった。
 だが先ほどのアーニャからは、抑え込むべきその『器』のようなものを感じ取ることはできなかった。

 おそらく周子の言うことは正しいだろうし、絶対に間違っていないことには絶対の信頼を紗枝は寄せている。
 だが、その違いが何か決定的な結果の差を生み出すのではないかと紗枝は考える。

「大丈夫。紗枝ちゃんなら、やれるやれる」

 不安そうな表情をする紗枝に対し、その不安を和らげるように笑いかける周子。
 そんな周子をみて、紗枝はとりあえず不安を黙殺する。

「なら……ええんやけどな」 

「じゃあ、いそごっか。

あのウロボロスが、本体にたどり着いたらそれこそ世界の終わりだからね」

「本体?」

「そ……あのウロボロスは初めにも行ったけど、前に封印した時に漏れた力の欠片だと思う。

たぶん、あれがウロボロス『本体』が封印されているところにたどり着けば、完全な『ウロボロス』が眠りから覚めるよ。

そうなったら、ジ・エンド。もう誰にも手出しはできない。

そこにたどり着く前に、あたしたちが追い付いて、ウロボロスを封印しなくちゃ」

 かつてウロボロスを封印したと言っても、完全に封印できたわけではない。
 外部から生半可な刺激を与えたところで破れることはない強固な封印だが、封印の外の『ウロボロス』に反応し、封印の中のウロボロス『本体』が目を覚ませば、そんな封印など容易く食い破られる。
 故に、ウロボロスと化しているアーニャが本体にたどり着く前に、アーニャを封印する必要があった。

「場所はそんなに遠くはないよ。

そもそも、龍脈封印がなんでウロボロスに効くのかを考えれば場所はすぐにわかる」



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