モバP「世界中にヒーローと侵略者が現れた世界で」part13
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◆EBFgUqOyPQ
[saga sage]
2016/08/03(水) 22:45:32.90 ID:vTRpaymho
「その様子だと、お前話聞いてなかったな……。
イルミナP曰く、本丸攻める前に、なるべくゴタゴタ起こしてこっちに敵釣って、本丸に集まる敵の数を減らそうってことだと。
この道を封鎖しておけば、今回の作戦においての最大の『障害』を蚊帳の外に出せるそうだ。
まぁオレ的にはその『障害』とも戦ってみたかったが……本命落とす前に遊んではいられないからな」
そもそも目的地に向かうだけならば、唯の『個人空間』を使えば簡単な話である。
しかしあえてそうすることなく、大型トラックで目的地に向かっているのは、道中で騒ぎを起こすことによる陽動を狙ったからだ。
すでにその『障害』となる者の動向はイルミナPが掴んでおり、その者の行動を阻害するかのようにエイビスはトラックを吹かしているわけである。
「実際のところもう一つトラックで走り回る意味があるんだが……。
それについてはそのうちわかるさ」
エイビスは機嫌が悪そうにそう吐き捨てる。
彼にとって自分の好き勝手にトラックを乗り回すのはそれなりに興が乗る行為だったが、関係のない一般人を踏み潰す行為など気分のいいものではなかった。
この程度のことで罪悪感が湧くほど人殺しをしてこなかったわけではないが、意味のない殺人を心から楽しめる者などただの狂人だろう。
「ふーん……なんとなーく今日の目的っていうか、今やってることはわかったよ」
唯はエイビスの語った行動の意図を理解し、それに答えるように頷く。
しかしその一方で新たな疑問、というよりはこれまでも感じていた疑問が再び唯の中で想起された。
ずっと疑問には思っていたが、これまでに聞く機会に恵まれなかった。
だが何故か今回、イルミナティが動き始めたことをきっかけに、躊躇われていた質問をすることができたのだ。
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