モバP「世界中にヒーローと侵略者が現れた世界で」part13
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◆EBFgUqOyPQ
[saga sage]
2016/08/03(水) 22:41:52.56 ID:vTRpaymho
「まーえらいオジサンたちがせっかくおこずかいくれるんだからさー。
少しくらいユメ見させてあげてもいいっしょー」
退屈そうな顔をしながら荒々しい運転をするエイビスの隣、助手席の少女が声を発する。
金髪蒼眼、今時のファッション街でよく見られるような恰好の少女、大槻唯は手元のスマートフォンを弄りながらエイビスを横目に見た。
「『ソウカイ』に出てるなーんにも知らないオジサンたちが何を騙されてたって、ゆいたちには知ったことではないでしょ。
オジサンたちは夢に投資して、ゆいたちはゆいたちの『ユメ』に向かって頑張ってる。
これぞ、ウィンウィンってやつでしょ♪」
唯の持つスマートフォンの中では、いくつもの世界的キャラクターのデフォルメ顔が連なっては消えていく。
唯にとってのスポンサーなぞ、同志ではなく、ただの資金源、手元のゲーム内で消えていくドロップ同様の泡沫の存在だった。
「おおう流石悪魔、えげつねーな。
まぁ連中もこっちのこと利用してるんだ。金があれば何でもできるとか勘違いしていて、プライドだけは高く、自らの地位にしがみ付くことしか能のない豚共。
せいぜい肥え太らせてから出荷してやるのがせめてもの情けかもな」
エイビスはすばやくハンドルを切って、前方の車高の低い車にトラックのタイヤを乗り上げる。
数倍もの荷重が掛かった車高の低い車は、車高がさらに低下しながらひしゃげる。
その車のドライバーは即死、同時に爆発して、唯たちの乗るトラックを跳ね上げた。
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