モバP「世界中にヒーローと侵略者が現れた世界で」part13
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◆EBFgUqOyPQ
[saga sage]
2016/05/07(土) 20:40:40.82 ID:glNSs2qCo
頭の中に響く声と同時に、結晶槍はアーニャの顔の隣を通り過ぎていく。
決して外れることのない、極限まで振り絞られた必中の槍は、まるでそうなることが必然だったかのようにアーニャの背後へと過ぎていった。
「な……んで?外れたの?」
『アナスタシア』にも、外れた理由は理解できなかった。
まぎれもなく確実に心臓を狙った一撃であったし、アーニャによる防御の挙動も存在しなかった。
それどころか外部の介入さえも、存在しないことが理解できていたのだ。
アーニャの方も、槍が過ぎ去ってようやく脳が理解を始める。
まだ踏み出した脚は止まらず、そのまま『アナスタシア』へと駆ける途中である。
『テレパシー。
俺がこの能力を使えるのを、『あいつ』は知らないがお前は知っているはずだ。
だからこそ、俺がお前の脳を介して、結晶どもに指令を出した』
それはほんの刹那の出来事である。
アーニャには返事をする思考の余裕さえない。
『確かに今の俺は満身創痍。実際指一本動かせはしない。
だが……脳みそだけならまだ動く。それだけで上等だ』
男はどこからともなく声を飛ばす。
男は戦士ではあったが、指揮官ではなかった。
素霊のような膨大な兵隊を指揮する力はない。
それでも、身に余るほどの力を制御した極限の男でもあったのだ。
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