ドイツ「地球立キチガイ学園にようこそ!今日も今日とて偽善に励むぞ!」
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543: ◆pIxjj4GI1s[saga]
2017/01/19(木) 22:05:55.64 ID:AZeSaSLX0
  
第18話:捕らえられるマクガフィン氏

情報管理課のイストワール氏(M. Histoire)は、
厳重で面倒な手続きを全て終えて、看守に案内された。

銃を手渡されたので、氏が理由を尋ねると看守は一言言い放つ。

看守「これからキチガイに会いに行くのに、何を仰るんです?」

氏は「彼は気違いではない」と訂正して、「彼は気違いだったな」と再訂正した。

氏は狂人を殺すつもりで銃を見つめ、それを絶対に人に向けるまいと決心した。

目的地に至るまでの道は非常に静かであった。

それも当然で、鉄格子の中にあるのはたいてい墓碑だからだ。

墓碑に記された年月は遠い昔のものもあれば、つい数分前のものもあり、七週間先のものもあった。

たまに生きた人間もいて、氏と目が合うと軽く会釈した。

それらに氏は何ら感想を抱くことなく、看守の案内に従うのみであった。

看守「ここですね、囚人番号130の牢は」

看守「おい、130番!面会だ!」

看守は鍵を開ける際、氏に「重々気をつけてくださいよ、130番はとくに危ないですから」と囁いた。

氏が牢の中に入るや否や、看守は外側から再度鍵をかけた。
看守は鉄格子の隙間から氏を見守る。

イストワール「130番、どこに隠れているんだ。私だ、イザングラン(Ysengrin)だ」

氏の声を聴いて、奥の影からヨロヨロと男が出てきた。

男はアジア系で鶏がらのように痩せており、目玉だけがギラギラと光っていた。

この男と氏は知り合いであったが、刑務所の規定により囚人は番号で呼ぶことになっていた。

130「ヤオ(1)サン(3)リン(0)、お前のほうが合ってないか?この番号」

130「俺は51号っぽい、うん、51号の人と番号換えてもらおうかな」

氏は男の話を無視して、「資料のありかを言え」とだけ言った。

130番は残念そうに「お前に渡す分は全部、お前んとこの課が回収したはずだが」と答えた。

イストワール「私に渡さない分はどこにやったと聞いてるんだ」

130「どこにって、病棟内に決まってるだろ。あの壁全部だ」

イストワール「壁だって?」



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