47:名無しNIPPER[saga]
2016/05/01(日) 23:22:54.28 ID:RvNmzoEO0
ついに、都サッポロの街の中へとメロスは走り込んだ。
全裸で、体中から血を噴き出し、クソをたれて走るメロスを、人々は物の怪を見るかのような目で見た。
メロスは、口から五臓六腑を吐き出してしまいそうなほどに苦しかった。
太陽が、もう地平線にかかりかけていた。
たのむ、止まってくれ。
そんな願いを嘲笑うかのように、ゆらゆらとゆらめきながら日が沈んでいく。
ロケットのように走り出した時の生気漲る姿はもうなく、地獄から現世に迷い込んでしまった亡者が、ヨロヨロとよろめいているようだった。
それでもメロスは走った。
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