52:名無しNIPPER[saga]
2016/04/21(木) 20:30:02.24 ID:afyGBDLB0
?「……」コソッ
?(もし油商人が手勢を集めて館にこもるようだったら、どうにかして妨害しなければならなかったが……)
?(そんな知恵はないようだな、馬鹿どもめ……よくもこれほどこちらの想定通りに動いてくれるものだ)
?「ンッフッフッフ……」
武士「むっ?」クルッ
?(おっと)サッ
武士「……」
武士(今、邪な気配を感じたように思ったが……気のせいだったようだな)
武士(どんな手練の忍だろうと、館の最深部であるこの部屋までたどり着くことはできやしない)
武士(一つ。この館は高い壁と警備の浪人たちに守られている。門以外から入ることはできないが、門の警備は特に厳重だ)
武士(浪人たちの目を逃れて館に入れる秘密の入口は、作った大工と俺たち四天王、それに油商人しか知らんだろう)
武士(二つ。この館は迷路のような構造だ。八幡の藪知らずだ)
武士(たとえ秘密の入口を見つけて忍び込んだとしても必ず迷う)
武士(三つ。館の中も大勢の浪人が巡回している……)
武士(順路は厳密に定められていてやり残しはありえない。侵入者は即、殺されるのだ)
武士(……あーあ。それにしても、ヒマだぜ……)
武士(どうせ用心棒は、槍使いには勝てねえだろう)
武士(だがその槍使いも、俺の相手じゃあない……)
武士(俺の血を沸き立たせてくれるような好敵手が現れないものか……)
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