ミュウツー『……これは、逆襲だ』 第三幕
1- 20
9: ◆/D3JAdPz6s[saga]
2016/02/24(水) 23:43:11.92 ID:CXQiijtko

ヨノワールがゆっくりとこちらを向く。

敵意はもとより、怯えも卑屈さも今は見られない。

その大きな目玉に、怖気を震うような輝きはもうなかった。


ミュウツー(いや、ひょっとすると……)

ミュウツー(はじめから、そんなものはなかったのか)


得体の知れなさは、見る者が勝手に見出していただけ、なのだろうか。

そう思えるほど、今のヨノワールは『普通』にしている。


ミュウツー『あいつらが、変わったのだとして……』

ミュウツー『それは、あいつらが努力した成果ではないのか』

ヨノワール「どりょく……?」

ミュウツー『さっき言った、ニンゲンの本を使ったやつのことだ』

ミュウツー『本を読んでみたり、聞かされたり、字を書いたり』

ミュウツー『ニンゲンがするような、「勉強」というものだ』

ヨノワール『わかります』

ミュウツー『以前は、そんなことをしていなかったはずだ』

ミュウツー『だから変わったように感じるのではないのか』


ミュウツーの返事に、ヨノワールは少し考えるしぐさを見せた。

こちらの言う意味が伝わらなかったのだろうか。


そういえば、とミュウツーは思う。

ヨノワールとのコミュニケーションで、不自由を感じたことは特にない。

だが、実際のところ、どこまで『わかっている』のか、よくは知らない。




<<前のレス[*]次のレス[#]>>
469Res/395.47 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 書[5] 板[3] 1-[1] l20




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice