7: ◆/D3JAdPz6s[saga]
2016/02/24(水) 23:38:16.51 ID:CXQiijtko
呼び止めれば、彼らはきっと、もうしばらく留まってくれるに違いない。
ほんの少しだけなら、きっとわがままに付き合ってくれる。
ちゃんと、自分で、言いさえすれば、の話だ。
ジュプトルが機敏に首を曲げ、傍らのダゲキを見上げた。
ジュプトル「のせて」
ダゲキ「あるかないの?」
ジュプトル「おれはー、つかれた」
ダゲキ「……い、いいけど」
ジュプトルはキリキリと小さく、上機嫌に鳴いた。
言質を取るが早いか、もうダゲキの背中を登り始めている。
その動きを意識しながら、ダゲキはまっすぐこちらを向いた。
ぎくりとしながら、彼の視線を受け止める。
油断していた。
ダゲキ「じゃあ おやすみ」
ミュウツー『あ……ああ』
ジュプトルは我が物顔で、丸い頭の上に顎を載せてくつろいでいる。
ダゲキも少し鬱陶しそうにしているが、その程度のようだ。
立ち去りかけて、ダゲキはふとヨノワールの方を振り向いた。
振り回され、キィッ、とジュプトルの小さな悲鳴が響く。
ダゲキ「きみは」
ヨノワール「すぐ かえります」
ダゲキ「ふうん」
ジュプトル「じゃーな」
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