463: ◆/D3JAdPz6s[saga sage]
2023/12/09(土) 22:59:05.08 ID:PVvYiWSbo
アロエは、アデクが出て行った引き戸を見ている。
硬い床を擦る履物の音が遠ざかっていく。
そして――
「うわっ」というアデクの呻き声と、別の誰かの声が聞こえた。
『別の誰か』は、どうやら男らしい。
喧嘩のような、そうでもないようなやりとりがかすかに聞こえる。
何を話しているのかは、まったくわからない。
扉を隔てた向こうで、ぼやけた足音がばたばたと響いた。
二人分の声が不思議な具合に遠ざかっていく。
アデクが、『別の誰か』から逃げようとしているのだろうか。
アロエ「ちょうどタイミングばっちりだったみたい」
レンジャー「……?」
アロエ「ほら、せっかく、師匠の居場所がわかったんだからね」
アロエ「せめて弟子には教えてあげないと」
アロエ「ね」
そう言って、アロエは悪戯っ子のように笑った。
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