456: ◆/D3JAdPz6s[saga sage]
2023/12/09(土) 22:44:26.41 ID:PVvYiWSbo
思わず自分の手を眺める。
レンジャーは俯いてぽつぽつ話し始めた。
レンジャー「ご存知のように、私はヤグルマの森を担当してるレンジャーです」
レンジャー「あの森は、街から距離が近いわりに広いというか、深くて」
レンジャー「ここらの産業なんかとはあまり関連がないせいで、開発も進んでないんです」
アロエ「そうね」
アロエ「だから手つかずで残ってるともいえるけど」
レンジャー「ええ……つまり、みんな、あんまり興味ないんだと思います」
レンジャー「特別に希少なポケモンがいないのは、わりと早い段階でわかってたみたいですし」
レンジャー「人目につきにくいのもあって、ポケモンを捨ててく人も、まあまあいて……」
自然と愚痴っぽくなってしまう。
無論、レンジャー組織が何もしていないわけではない。
保護できるならするし、引き取り手を探すこともある。
もっとも、そうして捨てられた個体は人間の前になかなか姿を見せない。
森に馴染めずに出て行く個体も、別の人間が捕獲し連れていってしまう個体もいるはずだった。
実態を掴めているとは言い難い。
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