433: ◆/D3JAdPz6s[saga sage]
2023/11/12(日) 22:09:39.21 ID:5/00eB3no
レンジャーは慌てて姿勢を正した。
これは雑談ではない。
カツラ「他者と意見が衝突したとき」
カツラ「自分の意見を通すために必要なこと」
カツラ「不穏当な言い方をするなら、相手を問答無用で黙らせるために必要なこと」
カツラ「それは突き詰めると何か」
レンジャー「えっと……その……」
レンジャー「説得力……ですか?」
カツラ「言葉の面のみに限ればそれも誤りではない」
カツラ「だが言葉で説得できなかったときを含めると、どうなる」
レンジャー「……強ければ」
カツラ「そうだ」
カツラ「誰よりも強ければいい」
アデク「『誰よりも強い』とは、すなわち試合で勝てることとほぼイコールだ」
アデク「……少なくともこの世界ではそうだ」
なぜかアデクがほんのわずかに眉を顰めた。
カツラ「その『強い力そのもの』が知能を伴っていたとしたら?」
カツラ「憎悪によって人間を敵視し、人間と積極的に敵対する可能性が高いとしたら?」
レンジャー「それは……」
アロエ「……」
アデク「そんな厄介な研究成果とやらが、なぜ野放しになっている」
アデク「首輪のひとつもつけなかったのか」
アロエがアデクを睨んだ。
困ったような顔をしてアデクは手をひらひらと振った。
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