417: ◆/D3JAdPz6s[saga sage]
2023/10/14(土) 21:02:11.93 ID:8AI6j1dyo
しばらくしてアデクは目を閉じた。
ほんの一瞬、何かを深く考えるように下を向き、再び顔を上げる。
次にアロエとカツラを順番に見る。
そして最終的に、なにかを覚悟したらしい様子で口を開いた。
アデク「わしもこの……いや、『こいつ』を知っている」
レンジャー「え」
レンジャーは思わず椅子から飛びあがった。
レンジャー「あなたも『あいつ』に会ったんですか!?」
アロエ「あんたも?」
アデク「……『も』?」
アロエは、絵に描いたような『しまった』という顔を見せ、口を閉じた。
レンジャーは呆然として、彼らの顔を交互に見るしかない。
カツラ「なるほど……これは興味深い」
ここまで静観していたカツラが、不意に口を開いた。
アロエがあからさまに身構える。
カツラ「ここにいるわずかな人間が揃いも揃って、同じ存在を知っているらしい」
カツラ「少なくとも、この若造の手による稚拙で迂闊な落書きから、ジムリーダー殿とチャンピオン殿は同じモノを想起したようだ」
レンジャー「……ち、稚拙で迂闊」
カツラ「……その様子では存在を知るのみならず」
カツラ「『あれ』の居所についても心当たりがあるということだろうか」
アデク「それはどうかな」
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