248: ◆/D3JAdPz6s[sage saga]
2017/09/12(火) 00:29:25.95 ID:LI7cZ/eGO
アロエは小さな声で笑った。
アロエ「キミだって」
ミュウツー『私は、別に』
アロエ「ま、無理はしない方がいいからね」
アロエ「じゃあ今日のところは、これでお開きにするか」
アロエ「またこうやって来てくれるんだろ?」
ミュウツーは視線を下げ、返答に詰まった。
アロエは不思議そうに小首を傾げる。
嫌な空白の時間があって、ミュウツーはゆっくり首をもたげた。
ミュウツー『……そうだな』
ヨノワールはミュウツーをじっと見つめる。
今の動作に、言い表しにくい違和感があった。
悪い予感が這い上がり、背中をざわざわと逆撫でする。
友人たちはその視線に気づいてもいない。
あの人間の女もきっと同じだろう。
ミュウツー『なんだ』
視線に気づいたミュウツーがヨノワールを睨みつけた。
ヨノワールは慌てて首を横に振る。
恐る恐る顔を戻すと、ミュウツーの視線はもう膝の上の本に向いていた。
ほっと息をつくが、予感は背中にべったりと張りついて拭えない。
アロエはどこか腑に落ちない顔で肩を竦めた。
いつの間にか、ダゲキとジュプトルがこちらを見ている。
ぬるい霧雨の如き悪寒に怯えているのは、自分だけなのか。
高揚感と不安が拮抗している。
ヨノワールは、どうにも胸騒ぎを感じずにはいられなかった。
469Res/395.47 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20