188: ◆/D3JAdPz6s[saga]
2017/03/28(火) 01:00:20.24 ID:n9gHiMCwO
シーツを靡かせ、保管庫の彫像は宥められた子供のように再び席についた。
友人たちは、どこか不安そうに顔を見合わせている。
ジュプトルがアロエを見上げた。
アロエはジュプトルに笑いかける。
アロエ「キミの友達も、いろいろ大変なんだね」
ジュプトル「?」
アロエ「まあでも、きっと一生懸命考えてるんだよ、あの子なりに」
アロエ「だから、そうやって決めたことは、きちんと尊重してあげないとね」
よくわからない、という顔をして、ジュプトルは首をかしげた。
すぐ横で、ダゲキが物憂げに食べかけのきのみを眺めている。
今の話を聞いていたのか、彼は緩慢にアロエを見上げた。
アロエ「ね」
彼は、戸惑いがちに頷く。
なぜ自分に同意を求めるのだろう、という顔に見えた。
『彫像』はふたたびスツールに腰を下ろし、少し俯いている。
アロエは肩を竦め、ゆっくりと深い溜め息をついた。
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