294: ◆c6GooQ9piw[saga]
2016/07/24(日) 22:21:46.13 ID:VQ8nvYN10
仁美「……さやかさん」
さやか「……何?」
仁美「さやかさんが話したくない、あるいは話せないのでしたら、私から聞くつもりはございません。ですが……」
絞り出すような声だった。
仁美「何か、私にできることはありませんの?」
さやか「……」
……やはり、優しい。
仁美がこんなに良い性格であることは、親友として誇らしく、また、喜ばしい。
同時に、そんな親友を心配させてしまったという事実に、胸を抉られる思いもあった。
だからこそ、絶対に巻き込むわけにはいかないのだ。
さやか「ありがとう。でも大丈夫。強いていうなら、これからもいつも通りに接してほしいな」
さやかの言葉に、仁美は少し寂しげな表情を見せた。
仁美「……わかりましたわ。ですが、何か私にできることがあれば、すぐに言ってくださいね」
さやか「うん、ありがとう」
……これでいい。
仁美には悪いが、今まで通りの日常を過ごせることが、さやかには何よりの助けとなる。
また、もしさやかに不幸が起こったとしても、そのときは恭介が支えてくれることだろう。
これであとは、魔法少女として戦い続けることに、専念できる──
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