280: ◆c6GooQ9piw[saga]
2016/06/23(木) 23:12:26.68 ID:F2JCRW64O
仁美「……」
仁美の表情が固まった。
仁美「……何を、言っていますの?」
さやか「やらなきゃならないことができたんだ。そのためには、誰かと付き合っている余裕はない」
仁美の顔が、困惑で満ちる。
仁美「……もしかして、私のために嘘を吐いていますの?」
さやか「違うよ。これがあたしの答え。嘘なんかじゃない」
仁美「やらなければならないこととは、何ですの?」
さやか「……それは、言えない」
仁美「……」
仁美の表情が怪訝なものに変わる。
これで信用しろというのが無理な話だ。
とはいえ、さすがに魔法少女のことは話せない。
それこそ信じてもらえるとは思えないし、何より、仁美を巻き込むわけにはいかない。
仁美「……この期に及んで、ふざけてますの?」
さやか「……」
仁美は、信じるべきなのか迷っているようだった。
正直さやかは、仁美に信じてもらえず、怒鳴られても仕方ないとさえ思っていた。
しかし、仁美が頭ごなしに否定するようなことはなかった。
恐らく、さやかに少しでも迷いが残っていれば、信じさせるのは難しかったはずだ。
逆に言えば、ここで仁美を納得させつつあることが、さやかに迷いがなくなっていることの証明でもあった。
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