222: ◆c6GooQ9piw[saga]
2016/03/23(水) 22:24:35.30 ID:Pfshhs6BO
仁美が恋敵だから、思わずそんなことを思ってしまったのだろうか。
もちろんそれは原因の大部分ではあるだろうが、さやかはそこに引っ掛かりを感じていた。
さやか自身、『恋愛は早い者勝ちみたいなもの』とも言ったし、そう思っていたことも嘘ではない。
もし、さやかの知らないうちに仁美が恭介と付き合っていたとしても、さやかは恋心を隠して笑えたはずだ。
……ひとつの要素さえ、そこになければ。
さやか(何か、が……)
納得できない何かが、そこにある気がする。
仁美が言っていたように、自分の方が長く恭介を想っていたから?
……違う。
もっと、わかりやすい何かが。
仁美が恭介と付き合うことが許せないと、理不尽だと思ってしまう、何かが……
さやか「………………」
そして、さやかは気づいてしまう。
さやか(あぁ、そうか……)
自分の本心に。
さやか(つまり、あたしは……)
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