文才ないけど小説かく 7
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90:知恵の焔(お題:劫火) 1/6 ◆NSr7d3y3ORk4[saga]
2016/03/11(金) 21:12:35.52 ID:jIIawTj0o

「思い出してほしい。 私達は燃やすことができる」


いまだ震えの鎮まらない手に乗せた紙屑を掲げ、迸る紅蓮で包み込む。

原理は知らない。 科学の範疇にあるのかもしれないし、私の考えるように人智を逸脱した現象なのかもしれない。

とにかく私には燃やせるということに気づき。

私以外にも燃やすことができるということを知るために実験した。



「やめ、うア゙」


得られたものは塩の塊へ姿をかえた野良猫、そして手足にへばりつくような恐怖。 埋められるべき孤独は敵愾心で満たされていく。

こいつは本当に今まで燃やせるということに気づいていなかったのか? お前などいつでも殺せるという警告ではないのか?

燻る疑惑は止められない。 どちらにせよこいつは私と同じなのだ、迷っている暇はない。

燃やされる前に、燃やしてしまえ。


足音が聞こえる。

彼女を燃やしているところを見られたかもしれない。



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