文才ないけど小説かく 7
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367:背負うモノ 2/3 ◆d9gN98TTJY[sage]
2017/01/01(日) 21:18:19.70 ID:EVe1yNDXo
 だが、優先した事が正しかったかどうかは分からない。
「可愛いからイイよね?」という、首を傾げながらの理屈の見えない問いかけに頭を
抱え、ただ
「可愛くなければ追い出しているところだ」と答えるのが精一杯だった。
 三回目にしてようやく蜜柑を口に出来て、しばし静かな時間を堪能していると、また
トド――いや、アザラシが動いた。
 腕を仕舞った頭ばかりの姿で炬燵布団を持ち上げないようにズリズリと、どういう
体勢だか炬燵の足も通り抜けて横に来ると
「うりゃ」とのたまわって右肩に頭突きを仕掛けてきた。
「なにをするか」
「アザラシ」
「アザラシをしてみたのか?」
「それもあるけど、さっさと抱負のにアザラシって書きなって」
「抱えろと仰るか」
「抱えろと申す」
 こういう意味の分からない会話で、とりとめのないままに時間が過ぎるのも好きではある。
 あるが、こうしている最中にもうりゃうりゃと頭が擦り付けられるのはさすがに困る。
「書けない」
「なんでだよ」
「意味が分からん」
「おバカさんだ、このおバカさん」
「お馬鹿さんで悪かったな」と、うりゃうりゃと追撃を繰り返す頭を腕で跳ね除けた。


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