文才ないけど小説かく 7
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184:夕立4/4[saga]
2016/06/22(水) 18:33:15.29 ID:GZmCfzRq0
 一つの傘の下で肩を寄せ合い歩きだした二人は、はじめのうちこそぎくしゃくしていたものの、次第に前と同じように笑って喋ることができていた。
 結局、とユキコは思う。思い詰めすぎていたのかもしれない。たいしたことではなかった、とはユキコの立場からは決して言えない。
それでもこのまま仲違いして二人の関係が終わってしまうことに比べたら、きっとたいしたことではなかったのだ。
「あ……」
 アキが傘を下ろして、空を見上げた。
 ほんとうに間が悪いな、とユキコも同じように空を見上げて思う。
 雨に濡れた道が、きらきらと光を乱反射させている。雲間から差した陽光が二人の行く先を照らし出していた。夕立はもうすっかりあがっていた。
 もう少し相合い傘しながら歩いていたかったのに。ユキコはこっそり思った。


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