230: ◆8hR4QzB4Ro[ saga]
2016/12/20(火) 13:26:25.44 ID:3gIh0IDh0
あゆむ「……分かったよ」
ゆうか「ちょっと!」
あゆむ「喋んなボケ」
ゆうか「っ……」
ふふ〜ん♪と笑いながら右手の小指をあゆむにむけて伸ばす
あゆむも右手を伸ばし、手首をつかんで逆方向へ一瞬で捻り上げ、引きずり込んで頬を鷲掴みにし凄んだ
みちか「いぃっつ!?」
あゆむ「お前デタラメこいてねえだろうな」
みちか「ノープロブレム!葉月さんとこを敵に回すほど愚かではないわ!ついでに言っておくけど、まことって子の悪事も大体知ってるわよ」
二人には聞こえないほどの小さな声で、彼女はまるで誘惑するかのように呟いた
あゆむ「……!」
みちか「貴女に関しては、あくまで合法の範囲内でやるから……大丈夫よ、当時のデータは持ってるし」
『悪事』については実はあゆむもあまり覚えていない
確かなのは、違法な薬物を投与されて中毒症状を起こしていた事と、モルモット兼奴隷のような形でまともな扱いは受けてなかったらしいこと、家にいた大人の親せきのほとんどが、気が付いた上で隠蔽していたらしいこと……その結末が——
みちか「お父さん、怒ると怖いって専らの評判だもの」
どうやら葉月家辻斬りの黒幕は身近にいるらしい事も、ちゃんと分かっているようだ
あゆむ「……」
みちか「じゃ、明日の検査が終わったら来るからね♪」
軽く手を振って悠々と歩いていく背中を、三人で無言のまま見送った
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