勇者「伝説の勇者の息子が勇者とは限らない件」後編
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406:名無しNIPPER[saga]
2016/11/06(日) 01:20:39.02 ID:ZSsiH8ra0
彼の剣は彼の息子を切り裂き、彼の息子は死の淵を彷徨った。
一気に熱から覚めた彼は己の愚行を後悔し、激しい自己嫌悪に陥った。
しかしながら彼を責め立てたのは彼自身ばかりで、他の誰も彼を責めることはしなかった。
それは、本来最も彼を非難するべき彼の妻でさえも。
『人でなし』と誹りを受けることすら覚悟していた彼である。
「僕を責めないのか」と、不安になって彼は妻に問うた。
妻の返答に、彼は戦慄した。
妻は、まったく無垢な顔でこう言ったのだ。
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