勇者「伝説の勇者の息子が勇者とは限らない件」後編
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30:名無しNIPPER[saga]
2016/01/31(日) 21:59:16.86 ID:zBP9Ql630
魔王城より僅かに離れた森の中―――勇者達が事前に造り上げていた木造の簡易基地。
魔王討伐隊に任命された各地の精鋭たちが、翼竜の羽によって次々と基地に飛来する。
集まった人員の指揮を執るのは、武の国兵士長だ。
兵士長「皆の者!! この宝術によって我々の力は増し、魔物の力は半減している!!」
兵士長「魔王がこの宝術に対して何ら対策を打てていないうちに、一気にケリをつける!! スピードが勝負だ!! 征くぞッ!!」
アマゾネス族長「了解だ」
武士団長「承知でござる!!」
始まりの国騎士団長「勇者様のためにも、必ず勝利を!!」
神官長「微力ながらも、全力をもって皆様を補佐します」
エルフ少年「………」
士気高く兵士長に同調する面々の中で、唯一苦虫を噛み潰したような顔をしているのは、エルフ少女の弟であるエルフ少年であった。
エルフ少年(どーして俺がこんな責任重大な任務に参加しなきゃならないんだよ!! 普通に考えて、ここは姉ちゃんだろ!!)
エルフ少年(宝術は発動さえしてしまえば、後は魔力を通して結界を維持するだけだから、それは姉ちゃんじゃなくても出来る訳だし……)
エルフ少年(なのに姉ちゃんの奴、『私には魔王討伐より大事な用事があるから』なんて言ってさ!! 魔王討伐より大事なことなんてあるわけないじゃないか!!)
エルフ少年(姉ちゃんのサボり魔!! ばかやろーー!!)
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