勇者「伝説の勇者の息子が勇者とは限らない件」後編
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175:名無しNIPPER[saga]
2016/04/17(日) 11:30:51.75 ID:GzXa1Wz40
騎士『魔王城の奥にな、底を覗き込んだ時に何故か空が見える変な泉がある。それが魔界への入口だ』
騎士『魔界で精霊加護が維持できるか? ああ、それは大丈夫だ。ただ、魔界には精霊なんてものが存在しねえから、新たに精霊加護を得ることが不可能だ。つまり、魔界ではレベルアップが出来ない』
騎士『魔界って名前のイメージ通り、何ともおどろおどろしい環境で最初は面食らうだろうけどな。食糧さえちゃんと持って行きゃ、生きていく上で問題は無い』
騎士『入口も一方通行って訳じゃないぜ。行ってから、食糧が尽きたりしてやっぱ無理だと思ったら向こうの泉に飛びこみゃいい。それでこっちに帰ってこれる』
騎士『……ここでお前にスーパーサプライズをくれてやろう。実はな、「伝説の勇者」……お前の親父は、魔界で生きているんだぜ』
騎士『なに? 知ってた? 何だよマジかよ。ここでのお前のリアクションに期待してたのによ〜』
騎士『でもまあ、ってことは、さっきの俺の説明を聞いて、お前ならもう気付くよな?』
騎士『そうだ。お前の親父は生きている。なのに、帰ってこない。入口を通りさえすりゃ、こっちの世界には簡単に帰ってこれるのに。つまり、そこには何かしらの理由があるんだ』
騎士『……そして俺はその理由を知っている。「伝説の勇者」の結末を知っている。だが、こればかりは教えてやらない。お前が自分で確認しなきゃ、意味がないからな』
騎士『こんだけ根掘り葉掘り聞いたんだ……行くつもりなんだろ? ……魔界に』
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