11: ◆fpdfvEPUTs[saga]
2016/01/17(日) 23:43:07.43 ID:dgAO+BAa0
次の日は雨だった。あの女の子はどうしているだろうか?そういえば名前を聞いていない。明日晴れたらあの沼の前の廃校に行ってみよう。
そう思いまんじりとしない1日を過ごすのだった。
翌日は晴れだった。初夏の日差しの中、学校から帰りランドセルを家の玄関に放り投げると俺は沼の前の廃校に向かって駆け出していた。
後ろで母親が何かを言っていたが振り向かずに走った。
きっと帰ったら叱られるだろう。
坂道を駆け上がり白樺林を抜けると向こうを向いて立っている白いワンピースが見えた。彼女だ。
中に机が見える小さな廃校の様な建物の入口前はちょっとしたウッドデッキみたいになっている。昔は沼の水がここまで来ていたのだろうか?
息を切らしながら白いワンピースの女の子に声を掛けるとその子は振り向いた。嬉しそうな表情とちょっと怒ってほっぺたが膨れた様な微妙な表情をしていた。
開口一番、
沼の畔の女の子「昨日はずっと待ってた。もう来ないかと思った」
そう言われた。
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