一夏「 こ れ は ひ ど い 」
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655:名無しNIPPER[saga]
2017/04/18(火) 18:30:12.50 ID:QCq7eQ0W0
一夏「ううぅっ……っ……ぁああっ……」グスッ

クロエ「一夏様……」

千冬「………」

千冬(一夏……お前という奴は……つくづく……)

千冬「……なあ、一夏」スッ

一夏「ねえ……ちゃん……?」

千冬「人はどこまで強くなればいいんだろうな……」

一夏「え……?」

千冬「私はあの日……父さんが亡くなって、お前が記憶を無くしたあの日から……強くなろうと心に決めたんだ」

千冬「私は……お前をこの世界のあらゆる事から守りたい……お前が笑っていてくれるのならそれでいいと………ただその一心で、ただひたすらに強くなった……」

千冬「篠ノ之家に迎い入れられては……新しい家族皆を守りたい……もう二度と誰一人だって失わない……そう思っていた……」

千冬「今考えてみればただの愚か者だ。たった一人で世界の全てに立ち向かうようなものだ。年端もいかない小娘の、世間知らずで思慮浅き愚かな思い上がりだ」

千冬「だが私は……離れ離れになる家族を止める事すら出来ず………口当たりの良い口車に乗せられ、いつの間にかブリュンヒルデーーー世界最強の女として祭り上げられるまでなってしまった」

千冬「その後はお前がよく知っている通りだ。世界最強の女は、世界中の誰もを倒す事は出来ても、離れ離れの家族を一つにするどころか、残されたたった一人の家族を守る事すら出来ぬ愚か者だった……」

千冬「その挙げ句……まるで弟を守る事すら出来なかった罰のように……私はISを使えなくなった………」


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