230:名無しNIPPER[saga]
2016/01/25(月) 22:30:43.72 ID:YDupgEDm0
セシリア母『それから私達は二人で多くの時間を共有し、共に笑い、怒り、泣き………様々な事を見て、聞いて、経験しました』
セシリア父『そして数年たったある日、私はこんな事を考えたんだ。プロポーズをしよう、とね』
セシリア父『しかし、大学を卒業しエンジニアとしての道を進んだ一般人の私が、名門オルコット家の令嬢である彼女に普通に指輪を渡すだけでは何とも心許ない』
セシリア父『だから彼女が最も得意とするビッグ・ボア・ライフルで勝利し、満を持して指輪を渡す事にしたんだ。もちろん、御父様や御母様も承認してくださった』
セシリア母『幸いにも、ライフルは私があなたに同じ競技をしてもらいたい一心で、専用の物を作らせていましたから練習するのには困らなかったでしょう』
セシリア父『いいや、大変だったんだよ?私が練習にしている事や、弾薬を買っている事が絶対に君の耳に入らないようにしておいてもらわないといけなかったからね』
セシリア父『そうやって三ヶ月程たった頃かな、彼女のエントリーした国内で行われた男女ビッグ・ボア・ライフルの大会に私もエントリーし、私は順調に勝ち抜いていった』
セシリア母『最初は私も決勝戦来れるとは思っていませんでした。しかし、その決勝戦で私はあなたから決闘を申し込まれ、それを快諾しました』
セシリア父『互いに持てる力の全てを出し切り、結果は私の勝利……呆然とする君へ私は指輪を差し出してプロポーズをした』
セシリア父『あまりの出来事に君は泣いていたね。今でも、あの時の君の顔を良く覚えているよ』
セシリア母『やめてください……恥ずかしい』
セシリア父『そうして私達は結婚し、御父様の呆気ない一言で私は婿養子となり、オルコット社の一流エンジニアとして働き始めた』
セシリア母『社長になる事も出来たものを何故……』
セシリア父『言っただろう?私は社長という柄ではないよ』
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