228:名無しNIPPER[saga]
2016/01/25(月) 20:48:59.31 ID:YDupgEDm0
セシリア父『少し昔話をしようか。大学生の頃、私は色々なサークルの助っ人をやりながらも幼い頃から続けていたフェンシングに打ち込んでいた』
セシリア父『ある日、フェンシング女子優勝者の彼女がやってきてこう言ったんだ。私の相手になるような者はいませんの?とね』
セシリア「お母様がそのような事を……?」
セシリア母『若気の至り、というものです……そして、この人が私の前に渋々出てきたのです』
セシリア父『当時彼女は様々なところへ殴り込みをしていたものだから、皆まさかとは思っていたが実際彼女を目の前にすると中々出ていけない』
セシリア父『そうしている内に何故か私がサークルを代表して出る羽目になってね。彼女と一騎討ちさせられたんだよ』
セシリア母『私はふざけた人が出てきたものだと思いました。助っ人の噂は常々耳にはしていましたが、実際見てみれば浮わついた冴えない男性だ、とね』
セシリア母『しかし、結果は開始数秒で私の負け』
セシリア「えっ……?」
セシリア父『驚きのあまりしばらく立ち尽くし、エペを投げ捨て、余程悔しかったのか涙を目に浮かべながら私の負けですわ、と言って立ち去った』
セシリア母『愚かでした。私がこんな男に断じて負けるはずがない、そんな傲慢な考えが生んだあまり軽率で、短絡的で、恥知らずで、無礼な行動でした』
セシリア「意外です……お母様がそのような事をなさったなんて……」
セシリア母『間違いは万人にあり得る事です。故に人はそれを正さねばならない義務があるのです』
セシリア「義務……」
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