末妹「赤いバラの花が一輪ほしいわ、お父さん」(最終章と後日譚)
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◆54DIlPdu2E
[saga]
2016/01/25(月) 00:04:21.81 ID:bLE3/ISO0
とある部屋の前。
王子「……ここは……!」
次兄「このあいだの菫花さんの試練の部屋じゃないですか」
末妹「……王様と王妃様の、肖像画のお部屋……」
師匠「君達兄妹、この時代に生まれた人間には、単なる芸術作品だ」
師匠「少年」
次兄「お、俺?」
師匠「著名な画家の遺した、200年以上も歴史に埋もれ存在を殆ど忘れ去られた作品を」
師匠「芸術家の卵であるお前に見せたいと、野獣が望んでいると聞けば…どう思う……?」
次兄「……」
師匠「少女よ、君も」
師匠「野獣が菫花と共に乗り越えたものが何であったか、それを知って欲しいと」
師匠「野獣が望んでいるとすれば、どうする……?」
末妹「野獣様が……」
王子「……」
師匠「菫花よ、前にも言ったが、お前はこれからいつでもここに入るか入らないかを自由に選べる」
師匠「……そして、お前が拒むのならば、この子達を入れない事もできる、と」
師匠「これも野獣は言っていた」
王子「……師匠」
王子「拒む理由なんて、ありませんよ」
王子「絵は絵です、僕だってもう普通にこの部屋に入れます、友達と一緒に」
師匠「……ほう」
師匠「お前も一緒に、か。これは儂にも奴にも予想外だったかな」
王子「二人とも、僕からもお願いです、どうか一緒にこの部屋に」
師匠「儂もご一緒していいかね」
次兄(断る理由もないし断っても来るのがおっさんですよねー)
末妹「……お兄ちゃんは……」
次兄「うん、俺は見てみたい、いろんな意味でね」ニヘ
末妹「……じゃあ、私と同じね」ニコ
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