末妹「赤いバラの花が一輪ほしいわ、お父さん」(最終章と後日譚)
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◆54DIlPdu2E
[saga]
2016/01/24(日) 23:10:01.86 ID:8jRa9Vhj0
王子「もちろんどんなに素質の良い馬が来ても、心を開いてくれるかは乗る人間しだい」
王子「お互い感情のある生き物、ましてや僕はこんなに未熟者、だけど」
王子「諦めずに、時間はかかっても、良い関係を作って行きたい」
王子「君も言ってたでしょう?」
王子「『相手に気持ちを伝え、相手を受け入れて、それは時には大変かもしれないけれど、そうして私達はわかり合える』」
王子「馬と付き合う時も同じ……ではないかと」
末妹「ええ、私もそう思います」コク
王子「そう考えるようになれたのも、君のおかげですよ。僕の馬の先生というだけではなく」
王子「末妹さん、そして次兄君、二人にはどれだけ感謝しても足りません」
王子「いえ、二週間前に目覚めてからの全ての出会いにも、だけど」
王子「……君と次兄君がこの屋敷の外から来た人、初めて出会った外の世界の人、そして」
王子「屋敷の皆さんが家族なら、君達は初めての友達」
王子「屋敷の皆さんが僕に我が家をくれたのなら、君達がくれたのは」
王子「『我が家』の外でも頑張れる、まだ見ぬ出会いを恐れない、そのための『勇気』」
末妹「私達が、勇気を……?」
王子「何度でも言います、ありがとう」
末妹「菫花さん」
馬「ひひん!!」カオスリスリー
末妹「きゃ、馬さん」スリヨラレ
末妹「ふふ、構って欲しかったのね」ナデナデ
王子「ごめんね、無視していたわけじゃないんだよ」
末妹「……朝ごはんの後にまた来るわ。いよいよ帰りの旅支度」
末妹「久しぶりに馬車を引いてもらうけど、よろしくお願いね、馬さん」ポン
馬「ひひんひんー」マカシトキー
王子「それじゃあ、道具を片付けて、と……」
師匠「おお、やはりここにいたか」
馬「ぶるる?」
王子「師匠」
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