末妹「赤いバラの花が一輪ほしいわ、お父さん」(最終章と後日譚)
1- 20
462: ◆54DIlPdu2E[sage saga]
2017/02/26(日) 23:50:13.81 ID:u5aqlIxc0
……………………

そして、その頃……

(野獣「……」)

(野獣(……夢だな、これは……この世界でも、肉体のない私にも、休息や睡眠は必要だし))

(野獣(眠れば『夢』を見ることもあるが……この夢は……私の記憶や知識から湧き出したものと言うより))

(野獣(実際に起きていること……そう、師匠の声で……過去の出来事が語られている、きっと実際に師匠は語っているのだ))

(野獣(その相手は、紛れもなく菫花))

(野獣(二人の旅も終盤、かつての小国の領土に入って、距離が近くなったせいなのか))

(野獣(師匠の言霊の力なのか、それとも菫花の、過去を知りたいという強い思いが私と共鳴したのか))

(野獣(それら全ての要素が合わさったせいか))

(野獣(始祖である英雄王とギルドの関係、若い頃の両親、そして……))

(野獣(母上の、最期……))

(野獣(見かけは苦悶を浮かべた死に顔だったが、苦痛と絶望の中で息絶えたのではなかったのだな))

(野獣(師匠達、魔術師ギルドの幹部達が掛けてくれたせめてもの情け……慈悲を))

(野獣(これから罰せられる王子には明かせる筈もない))

(野獣(……))




<<前のレス[*]次のレス[#]>>
689Res/550.84 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 書[5] 板[3] 1-[1] l20




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice