末妹「赤いバラの花が一輪ほしいわ、お父さん」(最終章と後日譚)
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◆54DIlPdu2E
[saga]
2017/02/05(日) 21:14:19.90 ID:51bwU4QR0
師匠「しかしお前からは前向きにしか見えない人々だって、過去を綺麗さっぱり忘却したから前を向けるわけではない」
師匠「自分の過去とどうにか上手くやる方法を見つけたから、前を向けるようになっただけだ」
師匠「お前はそれを見つけるのがド下手なので、何度も行きつ戻りつしながら足掻いている、それだけさ」
王子「……」
師匠「……いずれ話すつもりではあったが」
師匠「お前の両親の最期がどうだったか、気にはならんか?」
王子「……!!」
王子「そ、それは……師匠があの夜、教えてくださった以上のことが……!?」
王子「師匠達は、ふたりの心臓が止まるまでの一瞬の間に『悪夢』を見せた」
王子「その夢の中での『数ヶ月間』で、国に革命が起き王と王妃は捕えられ裁判にかけられて」
王子「民衆の手によって『彼らの行いに見合った最期』を遂げた、と……」
師匠「嘘ではないが、あの状況では可能な限り端折って話さねばならなかった」
師匠「お前の……お前がどう捉えるかは、お前の勝手」
師匠「この話はお前にとって救いになるとは限らん、却って苦しむかも、それは儂には判断できん」
王子「……」
師匠「……どうする?」
王子「……教えて……ください」
師匠「……わかった」
…………
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