末妹「赤いバラの花が一輪ほしいわ、お父さん」(最終章と後日譚)
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440: ◆54DIlPdu2E[saga]
2017/02/05(日) 17:26:08.66 ID:51bwU4QR0
師匠「お前の母親,当時の王女」

師匠「彼女の15歳の誕生日を祝う祝宴が城で開かれた」

師匠「王族達……もちろんお前の父親も呼ばれ、あとは有力者連中」

師匠「魔術師ギルドの幹部もそこには含まれる」

師匠「……うち一人が儂の後見人でな、18歳の儂を自分の助手兼従者としてその場に連れてきた」

王子「師匠のそのまたお師匠様ですね」

師匠「幼いうちから魔法の修行は積んでいたとはいえ、庶民の生まれのまだまだ駆け出しの魔術師」

師匠「煌びやかな場所でお歴々に囲まれ、なんとも居心地の悪い思いの儂に向かって」

師匠「魔術師達を除けば、その場では数少ない顔見知りの『彼』が声をかけてきた」

師匠「居心地悪さにとどめを刺しにな」

王子「……ですよね」ハァ

師匠「とはいえ儂は少しばかり反骨心の強い若者だったから」

師匠「周囲の評価ではひねくれているとか天の邪鬼とか表現されたが」

師匠「彼の一言で逆に開き直ってどーんと構えて過ごす覚悟が出来たので、そこは少しだけ感謝しとるわ」

王子(そんなに若い時分からこんな感じだったのですね師匠)

師匠「……また脱線したな、それで……」

師匠「儂がお前の母親の姿を間近で見たのはその日が初めて」

王子「……」

師匠「確かに美人ではあった、お前とよく似た髪の色と目鼻立ち、違うのはくっきりと青いひとみの色と全体的な印象」

師匠「客観的に見ても、周囲がちやほやするのは理解できる」
 



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