末妹「赤いバラの花が一輪ほしいわ、お父さん」(最終章と後日譚)
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426: ◆54DIlPdu2E[saga]
2017/01/12(木) 22:15:20.01 ID:fLh1mxgF0
閑話休題。執事とも出会う前、独り暮らしの野獣……

…………

野獣「『よくも大切なバラを折ってくれたな、この代償はどう払う!?』」

野獣「……ううむ、いまいち……かな?」

野獣「幸い、この前ここに迷い込んできた旅人はバラに手を出さなかったが」

野獣「いつかそんな人間が現れた時のために、準備はしておくに越したことはない……よな?」

野獣「しかし人を怖がらせるのは父の真似をすればなんとかなると思っていたが、意外とうまく行かないものだ」フゥ

野獣「……」

(師匠「そしてバラの花が折り取られた時…正確には、バラを欲した人間が花一輪でも手にした時」)

(師匠「代償としてその日のうちに相手に手を下さなければ、残りのバラも枯れ、枯れ切った時にお前も死ぬだろう」)

野獣「……お前の命で償え、と、告げるまではまあ……できたとしても」

野獣「問題は……私が、本当に、その人間に手を下すことはできるのか、と……」

野獣「この腕、この爪、私の背丈なら熊のように振り下ろせば……普通の人間ならばひとたまりもなかろうが」

野獣「できるのか? この手で人間の脳天を、首筋を、叩き潰す」

野獣「この爪で人間の喉を、腹を、引き裂けるのか?」
 



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