末妹「赤いバラの花が一輪ほしいわ、お父さん」(最終章と後日譚)
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◆54DIlPdu2E
[saga]
2016/12/13(火) 23:06:10.20 ID:/vDZD4tL0
師匠「……当時は次代の王となる3人の王子達の『はとこ』」
師匠「将来、自分が王位を継ぐなどとは夢にも思っていなかった彼は、どちらかと言えば気ままで奔放な性格で」
師匠「……第一王子は3歳上、第二王子と第三王子は2歳上の双子、王女は3歳下」
師匠「割と年代が近いのもあり、幼い頃から彼等は交流もあったが」
師匠「とことん生真面目な兄王子達とも、対照的に周囲から甘やかされ我儘に育った末の王女とも合わなかったらしく」
師匠「親しくなった学友に漏らしていた愚痴や悪口は、巡り巡って儂の耳にも入ってきた」
王子「僕にとっての伯父上達や、母上の」
師匠「優秀と言われた王子達と事あるごと比較される愚痴、幼いながらも気位の高い王女に対する……こちらは子供らしい悪口」
師匠「とりあえず、彼は自分の家も王家とも離れた異国の生活で、ようやく羽を伸ばせたらしい」
師匠「……伸ばし過ぎて、色々あったが」
王子「」
師匠「聞きたいか?」
王子「は、はい、両親の過去を知りたいと言い出したのは僕ですから」
師匠「最初の2年くらいはそれこそ子供らしい悪戯を……悪童仲間と一緒になって」
王子「子供らしい」
師匠「礼拝の最中に開いていた窓から、ヒキガエルを20匹ばかり放り込む」
師匠「お前の父親は見張りを進んで引き受けたらしいが、後で思うにカエルに触らんで済む係だな」
師匠「他にはそいつら一同で昼休みに酒を飲んで午後の授業は丸々サボるなど、しょっちゅうだった」
王子「こ、子供らしい……?」
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