末妹「赤いバラの花が一輪ほしいわ、お父さん」(最終章と後日譚)
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330: ◆54DIlPdu2E[saga]
2016/08/28(日) 00:25:10.63 ID:DbElbTPu0
そうです、今は料理教室の休憩時間。

受講生1「……何の話をしているかわからないけど、あの二人の周囲の空気が甘ったるいのはわかるわ」

受講生2「やだ、まだあの彼に未練あったの?」

受講生1「そんなんじゃないけど……私も早く彼氏ほしいなって思っただけ」

受講生2「ねえ、このあいだ町で素敵な人見かけたじゃない、アッシュブロンドの美少年」

受講生1「ああ、旅行者ぽかったけど……すっごい可愛かった」

受講生2「あそこまでのレベルはさすがに求めていないけど、望みを捨てなければいつかきっと私達にも」

受講生1「そうね、そのためにも頑張らなくちゃ、料理の腕磨き!」

未亡人「……」

未亡人「何の話をしているかよくわからないけど、あの子達からやる気が伝わってくるのは間違いないわ」

未亡人「長姉さんと幼馴染男さんもいい雰囲気だし、若い皆さんから私まで元気を貰える気分よ」

未亡人「料理教室を開いて本当によかったわ……」

…………

いっぽう、自分が話題にされているとはつゆ知らずの王子……

王子「……カフェからここまで、何事もなかった……」ホッ

王子「えーと、個人的な客なのだからお店から入っては駄目、ちゃんとお住まいの玄関に回って、と……」

王子「深呼吸深呼吸……」スーハー

王子「呼び鈴、これだな、さあ……鳴らすぞ!!」
 


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