末妹「赤いバラの花が一輪ほしいわ、お父さん」(最終章と後日譚)
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186: ◆54DIlPdu2E[saga]
2016/05/22(日) 01:54:14.16 ID:/pH27Tf10
次姉「えそうよ、辛かったでしょう、切なかったでしょう、どんなにか」

次姉「……それでも末妹は、後悔していない、幸せだって、笑うのよ」

次姉「だから素敵な恋だったの、違うかしら?」

長姉「……」

長姉「……そういうものかしら」

次姉「大丈夫、この子は強いもの」

次姉「いつかきっと……新しい恋だって見つけられる、何年先かわからないけどね」

長姉「…………人外で独身で優しい紳士でお父さんより年上なんて男(ひと)、また現れると思う?」

次姉「やだ姉さんたら、別に野獣が末妹の好みのタイプって話じゃないでしょ?」

次姉「好きになった相手があの野獣だっただけで、だいたい野獣も中身は人間で」

長姉「でも、初めて好きになった相手は『人外』で親子以上の年上」

長姉「……そんな思い出を聞かされたら、世の男性はだいたいドン引きするんじゃないかしら?」

次姉「……」

次姉「……つまり、それを理解して丸ごと受容してくれる相手でなくちゃ、って言いたいのね?」

長姉「現実問題よ、末妹が次に好きになる相手は、きっと人間だもの」

長姉「人間の女の子が人間の男性に人間の世の中で恋をするんだもの」

次姉「確かに(次兄じゃあるまいし)人間相手よね」

長姉「……私達の世の中は夢の世界みたいに、森の中の忘れられたお城みたいに」

長姉「なんでもありで、なんでも許されたりはしないもの……」

次姉「確かにそう簡単に理解ある男性には巡り逢えないかもしれないけど」

次姉「わかってくれない男なんか、こっちから願い下げよ」シュッ

長姉「」
 


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