末妹「赤いバラの花が一輪ほしいわ、お父さん」(最終章と後日譚)
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167: ◆54DIlPdu2E[saga]
2016/04/27(水) 22:23:08.24 ID:VQU88E8B0
次姉「ねぇ、次兄と末妹は疲ているでしょ? そろそろ休ませてあげましょう、ね、お父さん!!」

商人「え?」

商人「あ、ああ、そうか、そうかな、いや、そうだな、それがいいな、うん」

次姉「お父さんを頼むわ兄さん」

長兄「へ? 頼むって?」

次姉「二人が元気に帰ってきたお祝いとか言って飲みに誘うの、で、早く寝かせてしまいなさい」ヒソヒソ

次兄「まだまだ寝るには早いよ、俺もまったく疲れてな」

次姉「あんたはとっとと寝ちゃいなさい、明日は私と同じくらい早起きしてもらうから……開店準備手伝ってね!」

次兄「うぇえ!?」

次姉「そろそろ朝寝坊の習慣から抜け出さないと将来困るわよ、それに、次兄にももう少し店の仕事覚えてもらわないと」

次兄(ふぇぇ……こうなったら父さんになるべく早くカミングアウトして、進学のための勉強に専念させてもらわねば)

末妹「朝のお手伝いなら私が」

次姉「あんたは学校行かなくちゃ、ま、明日1日くらいお休みしてもいいけどね」

次姉「……で、今からきっかり30分後に私の部屋に来なさい? 寝間着で構わないから」ヒソヒソ

末妹「え??」

次姉「しっ、次兄にも内緒だからね?」コソコソ

次姉「姉さん、いいでしょ? 話の続きを心おきなく、ね」

長姉「う、うん」

長姉「……あんたが仕切る時はとにかく逆らっちゃ駄目な気がする、なんとなく」

長兄「さぁ父さん、二人で軽く飲もうか、明日の仕事に差し支えない程度に」

長兄「今夜はお祝いだ、次兄も末妹も元気に約束通り帰って来て」

長兄「それを我が家の全メンバーで出迎えることができたんだからね!! めでたいよ!」

商人「めでたい……か」

商人(確かにな……再び家族がひとつに、いや、再びどころか、今まで以上に……)

商人「ああ、そうだな。飲もう、長兄」

……


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