末妹「赤いバラの花が一輪ほしいわ、お父さん」(最終章と後日譚)
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151: ◆54DIlPdu2E[saga]
2016/04/11(月) 23:51:31.58 ID:PksL/iBd0
長姉「私だって、さっきのあんた達の会話で昔のことを思い出したのよ」

長姉「そう言えば、いつの間にか末妹の私達への呼び方が変わったていたな、って」

長姉「実際にそのことが起きていた間は、気に留めずに流していたのよ」

末妹「……私……私は」

次姉「……末妹はあんまり小さかったからね」

次姉「年に2回の長期休暇にはこの家に帰省していたけれど」

次姉「私達と半年も離れていれば、当時のあんたには何年も離れていたのと変わらないでしょうに」

次姉「でも私も姉さんも、それだけの時間と空間の距離を埋める努力なんかしなかったし、末妹とは」

長姉「……うん」

長姉「お父さんの膝の上やお父さんの隣を争うライバルだったもの」

長姉「……実際のあんたはチビのくせに私達に遠慮して、お父さんから少し離れた場所で遊んでいたのにね、私達のいる場では」

末妹「……お姉さん」

長姉「あんたは心底から優しくて良い子だった、わかってるの、わかってたの」

長姉「今更だけど…………」

末妹「……」

次姉(過去の態度を謝るの? 姉さん……?)

長姉「……私のことも昔のように『お姉ちゃん』って呼んでくれるかしら!?」

次姉「はぃ?」

末妹「 」

長姉「どうなの、ねぇ、やっぱり私は駄目!?」ズイッ

末妹「…………だ、駄目なんかじゃないわ」

末妹「むしろ、私がそう呼んでも……いいの?」

長姉「いいの、色々言いたいことがあったような気がしたけど……それをどう言葉にしたらいいかわからなくて……」

長姉「途中はすっ飛ばして結論から伝えることにしたの」

長姉「それに次姉ばっかりそう呼ばれるのはなんだか悔しいんだもの!!」

次姉「あの、私のことは取っ掛かりにするつもりで、追い追い姉さんのこともそう呼んでもらおうかな、とは思ってたのだけど」

末妹「……」



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