末妹「赤いバラの花が一輪ほしいわ、お父さん」(最終章と後日譚)
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128: ◆54DIlPdu2E[saga]
2016/03/15(火) 23:21:58.13 ID:PZ9SW6HQ0
次兄「俺の方こそごめん、そんなに動揺するとは思わなかったから」

末妹「……そう、それが合言葉……」

次兄「あのね、俺けっこう強引な方法(精神的な意味)で聞き出しちゃったんだ」

次兄「恥ずかしそうにしてたし」

末妹「恥ずかしそう……」

次兄「でも末妹に秘密にしてくれとは言わなかった……」

次兄「……あっ、秘密にしろなんて言ったら、よけい怪しいからかな……?」

末妹「 」

次兄「いや、それでも末妹の事かなー、なんてのは俺の推測に過ぎないから!?」

末妹「……そうよ、野獣様自身が説明されていなかったら、推測しかないもの」

末妹「バラの花、爽やかなそよ風、小さな雀さん」

末妹「野獣様のお好きなものの名前を詰め込んだだけの合言葉よ」

末妹「私の事だなんて、無関係に決まってるわ、からかわないでお兄ちゃんたら」

次兄「……」

次兄(無関係と思うなら何故、棒読み気味で顔を真っ赤にして、こちらを見ようともしないでしょうねぇ)

次兄(うーん、乙女心は難しいっす)

馬「ひひん……」

ガラガラガラガラ……

……

(野獣「まさか、な、次兄……末妹……」)

…………

馬車が南の港町に着くまで、あと少し……

…………



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