末妹「赤いバラの花が一輪ほしいわ、お父さん」(最終章と後日譚)
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107: ◆54DIlPdu2E[saga]
2016/03/06(日) 02:31:19.09 ID:eEa0kNBX0
再び、東屋。

次兄「よっしゃ、馬車に積む荷物はこれで全部……」

馬「ひん」

次兄「末妹、乗馬服に着替えたんだな。俺はそのまんまだけど」

末妹「師匠様が馬車のチェックをしてくださったの」

次兄「おっさん何でもできるんだな、ありがと」

師匠「車軸の傾きや車輪の減り、ネジの緩み具合等を魔法で鑑定し、必要な部分には微調整を施した程度さ」

師匠「儂には大した労力ではないが、普段から君達の父上の手でしっかり整備されているのがわかったよ、それが何よりだ」

次兄「それじゃ、客間の最終確認をしようか」

末妹「また後で来るね馬さん。その時はいよいよ出発よ、よろしく」

馬「ひひひん!」マカセテ

次兄「忘れ物はないと思うけどね」

師匠(忘れ物より…少年は客間の片付けをしたのか不安だのぅ、自宅の部屋の惨状を見るに……)

……

執事「末妹様、次兄様」

末妹「執事さん」

次兄「執事さーん!」

執事「……荷物運びをお手伝いさせていただくつもりでしたが、その様子では既に終えられたようですね」

次兄「元々そんなに荷物なかったからね」

執事「他にもまだご用はおありですか?」

末妹「客間を確認しに行く所です。その後は、いつでも出発できますよ」

執事「出発の前に少しばかりお時間をいただけますか? おふたりとも」

次兄「うん、いいよね、末妹」ニヘ

末妹「お兄ちゃん」

末妹「ええ、執事さん」ニコ

執事「畏まりました。では、ご用がお済みになられましたら、主人の部屋へおいでください」

……



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