「『須賀京太郎』とは、あなたのそうぞう上の存在に過ぎないのではないでしょうか」
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374:名無しNIPPER[saga]
2016/02/28(日) 04:02:47.38 ID:lzoNbycto


私がコップを空にしたのを確認して、お姉ちゃんが時計を見る。


「そろそろ出よう。おかーさん、咲来るの楽しみにしてたし」

「うん」


お会計を済ませ、カランカランと音を鳴らし、外に出る。

湿気を含んだ熱気に僅かに怯んだけど、慣れた様子で先を行くお姉ちゃんの後を小走りで追いかける。


「ねえ、お姉ちゃん」

「?」

「今日は、ありがとう」

「うん」


外はまだまだ明るいが、日は僅かに傾いて、空を赤みがかった色に染めている。

二人で空を見上げて、なんとなく立ち止まる。

お姉ちゃんがふと、思い出したように呟く。



「須賀京太郎……京香さんの息子さん、か」




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