「『須賀京太郎』とは、あなたのそうぞう上の存在に過ぎないのではないでしょうか」
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373:名無しNIPPER[saga]
2016/02/28(日) 04:01:04.52 ID:lzoNbycto


「疲れた?」


届いた紅茶に手を伸ばして、お姉ちゃんが聞いてくる。


「ちょっとだけ。……ねえ、お姉ちゃんがそういう力を持ってたのって、もしかして、昔から?」

「そういうものだと知ったのはこっちに来てからだけど」


言いながら、そっと紅茶を飲む。


「能力自体は、昔からあったんだろうと思う。それをそうだと認識していなかっただけで」

「なんだか、凄いね。物語に出てくるような力を持っているだなんて」


笑う私に、お姉ちゃんは少し首を傾げる。


「咲にも、あるかもしれない」

「私にも?」

「さっきも言ったけど、オカルト打ちには結構な確率で生まれ持つオカルトを利用している場合が多いから。そうだと認識していないだけで」

「認識……」

「まあ、結局持ってても生涯認識することのない人がほとんどだから、咲もその可能性はあるけど」


お姉ちゃんの言葉を聞きつつも、手のひらを見てみる。

まるでそこに自分の能力があるかのように。



もしも、私にもオカルトがあるのなら。

京ちゃんにまた、会える力だったら良いのに。



そんなことを、思う。



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