【安価・コンマ】ネオサイタマでニンジャライフ サイゴン!その19【忍殺】
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827: ◆WolEwA02oI[saga]
2016/11/25(金) 17:30:09.72 ID:2yvBrlc30
「家族が何よりも大事だった。カチグミには一歩届かなかったけどあの生活が大好きだった」

「それを奪われ、あまつさえ利用された。裏切るのにこれ以上の理由がいるか?」

声のトーンはさがり、静かなだが強い意志を持った言葉に落ち着いた。

「家族の仇。生かしてはおけない。故に滅ぼす」

チガサキは三度同じことを決断的に言い放った。

サケで思考回路が暴走しかけたチガサキにニンジャスレイヤーの鋭利な考察が突き刺さる。

「それならばおかしい。なぜ 血眼になって刻み付けた特徴 を今の今まで思い出すことがなかった?」

「そうだね。おかしいさ。だが・・・ザイバツ・シャドーキルドにはそれを可能にする方法がある」

チガサキもそれを予見した回答を返す。

「それを聞こう」

ニンジャスレイヤーがシンプルに問いただした。

「断る」

チガサキはその要求を一刀両断する。

直後ニンジャスレイヤーが立ち上がる。ザイバツの機密を知る男が目の前にいるのだ。これを逃せば知る術は彼岸の彼方へと消えるだろう。

「待てよ。話は最後まで聞くもんだ」

チガサキも先ほどの酔いが嘘のような表情でニンジャスレイヤーを射抜き、言外に伝える。生殺与奪は我にあり。でしゃばるな と。

「関係はギブ&テイクが基本だ。そう思わないか?自分はザイバツの最深部に至る情報をさっきの含めて2つ持ってる」

「それだけのことを口にするリスクがあるんだ。何か リターンが欲しくなる頃合いでね」

「何を求める」

ニンジャスレイヤーは即座に要求を求めた。聞いてから考えても遅くないのだ。

「1つ。自分に対して殺害行動を禁ずる。そしてもう1つ」

チガサキはニンジャスレイヤーに写真を1枚手渡す。

「このニンジャには 一切の危害 を加えないことだ」

ニンジャスレイヤーはこの写真のニンジャ知っている。以前仕留め損ねた女ニンジャだ。宙を舞うカトン・ジツを得意とするニンジャであの時は―――

「ザイバツによって家族を、大切な人を奪われた。だが・・・欺瞞に満ち溢れたあそこで手にしたもの全てがそうだとは言えない」

「彼女が、そうだ」

チガサキは口を挟む余地を与えずに話しきる。

「この条件が飲めるのなら機密2つに加えて更に 1:条件付きだが自分からニンジャスレイヤー=サン含む【一行】への殺害行動をしないこと 2:可能な限りザイバツの内部情報を提供すること 3:来る日自分もザイバツを裏切りそちら側の戦力になること この3つを確約しよう」

「どうする?」

チガサキはニンジャスレイヤーにボールを投げた。

ニンジャウレイヤーは深く考える。これは1人の完全な身の安全を保障する代わりに実質全面協力をすると言っているのだ。

つまり写真のニンジャは目の前のニンジャにとってそういう存在なのだろう。

「条件付き・・・とは」

ニンジャスレイヤーは条件を確認する。

「自分は獅子身中の虫として決行のその日までザイバツに居座る必要がある。彼女も構成員だし、自分の裏切りがバレれば彼女の命が危ない」

「よって立場上 その日 までは一応敵でいなければいけないのだ」

「二重スパイというわけか」

「ご明察。ただし本気で殺しにはかからない。飲めば自分とニンジャスレイヤー=サンとのイクサは前回ので最後だ」

「・・・・・・」

ニンジャスレイヤーらにとっては願ってもない条件。1人の身の安全を保障さえすればネオサイタマ最大の脅威が恒久的に排除され、機密情報を継続的に入手でき、決行当日には内部から蚕食する。あまりにもできすぎた条件だ。当然これが罠という可能性もある。だがそれは結んだあとの働き次第で考えればいいのではないのだろうか?

「・・・続けろ」


ここにチガサキ・フジキド間の同盟が一応成立した。



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