【安価・コンマ】ネオサイタマでニンジャライフ サイゴン!その19【忍殺】
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702: ◆WolEwA02oI[saga]
2016/09/05(月) 10:04:32.87 ID:LhZr0hy10
「コルト=サン。噂ではあるのですが・・・触れるだけでどんな病気でも治せるボンス=サンがいらっしゃるそうです」

「その方に治してもらってはいかがですか?」

トモヨは高熱にうなされるチガサキに尋ねる。

「・・・・・・難しい、な。・・・ニンジャが病になる、時点で、おかしい」

「・・・・・・・・・ましてや、触れるだけで、治せる、だと?」

チガサキは熱暴走寸前のニューロンを何とか稼働させ、息も絶え絶えに答える。視界はマンゲキョめいて安定していない。

「・・・そのボンズ、ニンジャの可能性が極めて高い。実際ニンジャだろう」

「最悪、この状態で、ニンジャスレイヤーとの交戦が・・・」

「だが、この手しかないのだろうな」

「トモヨ=サン。最悪の事態に備える。今から言うように、自分の装備を、交換してほしい」

「それと・・・イクサ前提の装備をしてくれ」

「移動は・・・バイクを使う。トモヨ=サンでは、心もとない。自動運転を使用する」

チガサキは何とか言葉を絞り出し、トモヨに指示をする。

「分かりました。ではどのように装備を変えれば・・・」

トモヨはチガサキから指示を受け、彼の装備を変更した。


【タマ・リバー付近】

ヘルヒキャク社の最新式バイク【ヘルズサイカチ】のAIは非常に優秀であり、僅かな手助けだけで極めて安全かつ迅速に2人を目的地付近へと運んでいた。

どこかのポンコツロボットを作る某暗黒メガコーポも見習ってほしいものであr・・・ピガーッ!

チガサキはサイドカーに収まったきりぐったりとして動かない。はた目から見ても意識を失っているのは明らかであった。

トモヨはチガサキの心配をしつつもAIの挙動を見守り、何が起きてもすぐ対処できるようにしていた。

数分の後一行は絶望の橋を渡りオオヌギ・ジャンク・クラスターヤードの目的地付近へと到着する。

「コルト=サン。しっかりしてください・・・」

トモヨは意識を失ったチガサキを肩で負いながら件のボンズの所へと向かっていく。

チガサキは触れただけで高熱があるとわかるほど熱く、またニンジャ装束が触れただけで湿るほどの汗をかいていた。

トモヨは以前調査の為この場所に訪れていた。その時に癒し手のことについてもある程度把握していたのだ。

「平坦のお姉ちゃんだ!」「ケンワ=サン今日は混んでないよ!」

多少面識のある子供にすら平坦と言われ若干こめかみに青筋が立つも努めて冷静に聞き返す。

「今日・・・?」

「だって昨日までビョウキすごかったもん!」

それを聞いてトモヨは周囲を確認する。急ごしらえのカンバンが目に付く。内容はほぼ変わらず 「川の水はキケン、ダメ」 というものだ。

トモヨのニンジャ第六感が川の水を見た瞬間いつもの汚染とは別の危険性を訴えた。触れる事さえ危険だろう。

「!!」

トモヨは背負ったチガサキの反応が薄くなっているのを感じた。呼吸が弱く、深くなっていく。危険だ。

「イヤーッ!」

揺らさない だとか 労わるように といったことを捨てて急いで廃屋めいたテンプルへと向かう。

「スミマセン。ケンワ=サンいらっしゃいますか?」

トモヨは腐れ戸口の前で声を上げる。

「分かってる!早く入ってこい!」

トモヨは言われたままにチガサキを背負い、ケンワなるボンズの前に立つ。

ケンワはチガサキの顎を掴む。ぐじょぐじょに濡れたフード付きローブのせいで全貌は見えない。

ぬらぬらとした不気味な腕に血管が浮き上がり、小刻みに震えだす。それに呼応するようにチガサキの顔色がよくなっていく。

「ケンワ=サンだったか・・・感謝する」


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