【安価・コンマ】ネオサイタマでニンジャライフ サイゴン!その19【忍殺】
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372: ◆WolEwA02oI[saga]
2016/05/17(火) 09:53:54.20 ID:SMnnOcPA0
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チガサキは一向に引っ越しの準備が終わらないトモヨにしびれを切らし、直々に部屋のほうへと向かうことにした。

内心少しばかりの下心も存在するがニンジャ自制心によってそれは一切表にならないだろう。

トモヨの部屋をノックする。

「はーい・・・」

どこか間延びしたトモヨの声がして、扉が開く。

「あっ・・・コルt・・・センセイ。御用ですか?」

素っ気ない言い方だが喜びを隠しきれておらず、イントネーションからにじみ出ている。

「いや。一っっっっ向に準備が終わらないようだから手伝おうかと思って」

チガサキは満面の笑みでそう言うが有無を言わさぬ圧力を感じる。

「・・・・・・エート・・・拒否権は?」

「ない」

これがネオサイタマの市井で行われようものなら即座に女性が通報。下手人は囲んで警棒で叩かれることになる。

だがここはザイバツ・シャドーギルド。アデプト階位のトモヨが準グランドマスター並みの地位にいるチガサキに逆らえるはずもない。

チガサキは絶対にやらないが懲罰騎士の立場を利用し家宅捜索という名目で乗り込むことも可能なのだ。

「交渉はテーブルに着く前に終わっている」という某政治家の言葉があるが、この場面では成立しているようだ。

「入るぞ」

チガサキは慌てるトモヨをしり目に靴を礼儀正しく脱ぎ、室内に乗り込もうとする!

トモヨは声にならない声で制止しようとするが、止められるはずもない。

チガサキ自身も妹を除き女性の部屋に大々的にお邪魔した経験などあんまりない。緊張と少しばかりの下心をニンジャ自制心で捩子伏せているのだ。

チガサキが無言でフスマを開けると・・・

「ああああああああああああああああああ〜〜〜〜〜〜っ」

トモヨが情けない悲鳴を上げた。そこには・・・

数ある段ボール箱に散乱した洋服、下着など引っ越しの準備を進めている様子がうかがえた。

どうやら引っ越しついでにクローゼットの整理をしていたようで傍らには大きい半透明のごみ袋に衣類が詰まっている。

(ん・・・?)

不躾ながらチガサキはあるものに目が留まる。女性用のトレーナーだが・・・妙に野暮ったい。

普段見ている私服と比べればその差は歴然であった。

「ああああああああああああああああああ〜〜〜〜〜〜〜・・・・・・」

トモヨがヘナヘナと座り込む。

(なるほど。同居するにあたって好かれなさそうな衣類を処分したかったのか)

(で、選んでいるうちに時間を食って乗り込まれ、一番まずい部分を見られた・・・と)

チガサキは苦笑する。そんなところもカワイイなぁと。

「なんとなく事情は察した。だが・・・これ以上遅れるのも問題だ。泣き言は聞かない。下着類は任せる。自分は全部段ボールに詰める。いいね?」

「ハイ・・・」

トモヨはメソメソしながらも引っ越しの荷造りを始めた。

彼女の心境としては初めての共同作業がほとんど最悪な形になったのだ。泣き言も言いたくなるだろう。



手伝ってからは存外あっさりと片付き、荷物を業者に引き渡せた。あとは翌日の到着を待つだけだ。

(意外と疲れるもんだな・・・普段は使わない筋肉を使うからか?)

心理的にも何故か肉体的にも疲れたチガサキはトモヨにひと声かけて戻ろうとする。その時である。

マスター階位緊急会議がアナウンスされたのだった。


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