【僕のヒーローアカデミア】緑谷「みんなと」爆豪「仲良くだとよ」【安価とコンマ】
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652:名無しNIPPER
2019/08/12(月) 16:31:04.09 ID:lfcBRfnq0
最悪の想像が脳裏を過り、藍子はそれを打ち消すように頭を振った。
確かに英也は怪我をしていた。
けれども、頭も良く冷静に物事を考える力があり、バスケットボール部で鍛え続けた体力もまだそう衰えてはいないだろう。
そもそも、最悪の想定なんて、しては駄目だ。
信じなくては。

『桜井を護ることが、藍子が最優先したいことなんだろ!!
 だったら、それを貫くのが、桂川藍子なんじゃないのか!!』

英也の言葉を思い出す。
そうだ、こんなところで立ち尽くしているだけだなんて、英也が知ったら怒る。
決めたことを貫け、そう言われたではないか。

「…もう一度、北に行こう。
 行き違ったのかもしれないし」

「藍ちゃん…ごめんね…
 藍ちゃんと新庄くんだけだったら、こんなことにならなかったかもしれないのに…」

藍子は振り返り、栞の手を握った。
栞がビクッと震えた。
目力があると言われることも多いのだが、きっとそれだけではなく、藍子の表情が強張っていたから、栞を怯えさせてしまったのかもしれない。
藍子は顔を伏せ、ぐっと顔のパーツを中心に寄せんばかりに力を込め、脱力した。
力が抜けた気がする。
顔を上げて笑顔を浮かべて見せた。

「謝らないで、栞はなーんも悪くない。
 むしろ…栞と会えて良かった、栞を一人ぼっちにしないで済んで良かった。
 栞を護りたいと思ったあたしの考えは、間違ってなかった」

栞の瞳が潤んだので、藍子は栞のボブヘアをくしゃくしゃに撫で、抱き締めた。


栞は、藍子たちとは別ルートでこの島に連れて来られた。
英也と別れた後に隠れている時に、何があったのかを聞いた。
栞の口から発せられた出来事に、藍子は言葉を失った。

政府の連中が家に押しかけてきて、目の前で母親を殺害された。


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