魔王「死ぬまで、お前を離さない」 天使「やめ、て」
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40: ◆OkIOr5cb.o[saga]
2015/09/22(火) 01:13:43.97 ID:SFw0ZPMn0

近衛「魔王陛下!? そのような事をなさっては、大混乱になります!」


魔王「何、余興よ。ここまで天使を運んだ御車があったろう。あれから馬を放して、誰かに担がせればよい」

近衛「しかし!!!」


魔王「近衛、これは俺の勅令だ。まさか従わぬだなどと……?」


近衛「……っ!」

魔王「……」


いっそ強く睨み付けられでもしていたのなら、一言くらいは反論も出たかもしれない。
だが魔王の瞳は、無感情とも思えるほど冷静に近衛を捉えている。

逆らい間違うものならば、その場で確実に
『正しく冷酷な断罪をする』と、告げているのだ。


近衛「……かしこまり、ました…」


魔王「ふふ…我ながら良策だな。これで、いかなるときも… 傍においておけるだろう」


くつくつと嗤いながら、部屋を出て行く魔王。
足音の遠のくのを聞いた近衛の耳に、今度はしゃらしゃらと翼の揺れる音が聞こえてくる


天使「い、いや…… 行きたくない… 行きたく、ない…!!」

近衛「…………っ」


怯えて震え泣く天使。
無情にも、その姿はどこを取っても 美しく幻想的な姿に見えてしまっていた。




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